フランス代表DFラファエル・ヴァランがPK戦の末に敗れたアルゼンチン代表戦を振り返った。

史上3カ国目となる連覇を目指したフランスは、18日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)の決勝でアルゼンチンと対戦。3-3のスコアで120分の戦いを終えたが、PK戦に2-4で敗れて無念の準優勝となった。

今大会の最終盤に入ってウイルス蔓延の影響で多くの選手が体調不良に苦しめられたレ・ブルーは、現状のベストメンバーを決勝のピッチに送り込んだ。しかし、その前半はアルゼンチンのパフォーマンスレベルが非常に高かったことを差し引いても、前大会王者のパフォーマンスは芳しくなく、2点ビハインドに加えシュート0という屈辱的な内容だった。

それでも、2度の交代機会を使って徐々に盛り返すと、FWキリアン・ムバッペの圧巻の活躍もあって2点のビハインドを撥ね返す。その後、延長戦でも再び追いつく気概を見せたが、最終的には前半と後半序盤の不出来が響き、悲願の連覇達成を逃した。

同試合後、自身も直前まで体調不良に悩まされながら延長途中までプレーしたディフェンスリーダーは、フランス『TF1』でタフな一戦を回想。前半と後半序盤の不出来を悔やみながらも、そこから巻き返しを見せたチームの精神的な強さを称えている。

「もちろん、僕らはとても失望しているけど、すべてを出し切った。大会を通して多くの障害に直面したけど、決してそれに屈することはなかった」

「僕らは1時間もゲームに参加していなかった。それでも、そこから巻き返して、勝つこともできたはずだ。このグループとフランス人であることをとても誇りに思っているし、 僕らは全力を尽くした。だから、下を向くことなく前に進み続けるよ」

「最悪なスタートを切った後、ゲームをほぼ好転させられたと思う。それは複雑だったけど、とても迅速に起こった。僕らはフィジカル面で彼らよりも優れていてプッシュし始め、それを信じた。そして、出だしが最悪だった試合をひっくり返すまであと一歩だった」

「そういった意味でこのチームには精神的な強さとたくさんの魂があった。そのおかげで決勝に進むことができたけど、それだけでは勝てなかった」