フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督が、18日に行われたFIFAワールドカップカタール2022決勝のアルゼンチン代表戦を振り返った。
試合は23分にリオネル・メッシ、36分にアンヘル・ディ・マリアにゴールを奪われ、前半はシュート数「0」で折り返した。それでも、80分にキリアン・エンバペがPKから1点を返すと、81分にもエンバペが追加点を挙げ、試合を振り出しに戻した。延長戦に突入すると、108分にメッシに勝ち越しゴールを奪われたものの、118分に再びエンバペがPKを決めて3-3で120分が終了。しかし、PK戦の末に敗れ、フランス代表の連覇達成はならなかった。
デシャン監督は試合後の記者会見で、「試合の前半部分にはいくつかの後悔がある。その後、延長戦へと行き、最後の1分には勝利する可能性もあった。残念ながら、決められず、PK戦となってしまった」と悔やみながら、次のように続けた。
「我々が本来の能力を発揮できなかったのにはいくつかの理由があるが、対戦相手は非常に強力だった。おそらく何人かの主要な選手たちは少しエネルギーが不足していた。しかし、若くて経験の浅い選手たちが出場して新鮮さと質をもたらし、彼らが我々を試合に戻してくれて夢を見させ続けてくれた。でも、残念ながら、その夢を実現させることはできなかった」
また、1966年大会の元イングランド代表ジェフ・ハースト氏以来、史上2人目となるW杯決勝でのハットトリックを達成したエンバペについては「キリアンはこの決勝で大きな足跡を残した」と賛辞を送った一方で、「彼は自分の望んでいた形で試合を終えることができなかったので、他の選手と同じように非常に落胆していた」と試合後の同選手の様子を明かした。
なお、フランスのテレビ局『TF1』のインタビューで自身の去就について聞かれたデシャン監督は、「それについては話したくはない」としつつ、「重要なのはフランスのチームで、それが何よりも重要だ。予定通り、(2023年の)年始に(フランスサッカー連盟のノエル・ル・グラエ)会長と会う」と話し合う予定だと語った。