フランスは惜しくもワールドカップ2連覇を逃した
19日、FIFAワールドカップ・カタール大会の決勝が行われ、アルゼンチンがPK戦の末にフランスを下した。今大会好調だったFWオリヴィエ・ジルーは前半のうちに交代となったが、ディディエ・デシャン監督はその理由を明かしている。
カタール大会開幕前までは、FWキリアン・ムバッペとFWカリム・ベンゼマという2大ストライカーの共演が見込まれていたフランス。しかし、ベンゼマは大会直前の負傷により代表から離脱し、2018年ロシア大会と同様にジルーがムバッペの相棒を務めることになった。
そのジルーは準決勝までの6試合で4ゴールをあげる活躍を披露。決勝トーナメント1回戦のポーランド戦では先制点を、準々決勝のポーランド戦では決勝点を奪い、ムバッペに次ぐフランスの得点源としてチームの決勝進出を後押しした。
ところが、大一番となった今回のアルゼンチン戦では、チームが36分までに2失点を喫したこともあり、FWウスマン・デンベレと共に41分で途中交代となった。試合前にはジルーが膝を負傷しているのではないかという噂も流れていたが、ベンチに戻った彼がボトルを投げつけて怒りをあらわにしたことが話題を呼んでおり、膝はそれほど問題ではなかった可能性が高い。
英『Football Italia』によれば、デシャン監督はジルーやデンベレを前半のうちに代えた理由について試合後に言及しており、負傷やコンディションを考慮したわけではなく、あくまでも試合の流れを変えることが一番の目的だったことを示唆している。
「もし3-0で負けていたら文句は言えなかっただろう。我々は1時間、するべきことをしなかった。しかしその後、勇気とエネルギーとクオリティで、アルゼンチンを限界まで追い詰めたんだ」
「あのような早めの交代をしたのは、私が満足していなかったからであり、もっとうまくやれると確信していたからだ。だからといって、交代した選手が他の選手より罪が重いということではない」
結果的にフランスはムバッペの2ゴールによって終盤に追いついたため、この交代は正しかったと言えるだろう。ただし、ジルーのコンディションに問題がなかったということであれば、今大会好調だった彼がプレイする姿をもう少し長い時間見てみたかったところでもある。