カタールワールドカップで下馬評を覆し、ドイツ代表やスペイン代表を破って決勝トーナメント進出を果たした日本代表。目標のベスト8以上は達成できなかったが、東南アジアにおけるサッカー外交を後押しするきっかけになりそうだ。米紙『ザ・ディプロマット』が報じている。

 カタールワールドカップでは、史上初めてアジア勢3カ国が決勝トーナメント進出を果たし、アジア勢が史上最多の7勝を飾る快進撃を果たした。大国との差が縮まったという見方もあり、ワールドカップに出場できなかったアジアの国を勇気づけている。そして、日本代表の躍進は東南アジアのサッカー熱を高めるきっかけとなり、サッカー外交を推し進める上でも重要な役割を果たしたようだ。

 同紙によると、近年は中国が東南アジアでの存在感を高めているという。しかし、Jリーグが東南アジアの国とパートナーシップを組んだり、実際に選手の行き来があることで、サッカー外交においては中国に隙を与えていないようだ。今でこそ欧州リーグで活躍する選手が多い日本代表だが、Jリーグからキャリアをスタートさせた選手も多く、同紙は「ワールドカップの後、東南アジアの選手とファンが、日本をより高い地位に見なす事は間違いない」と伝えている。

 最後に「サッカーが盛んな東南アジアにおいて、日本はサッカー界で存在感を示すために正しい行動をとってきたと言えるだろう。最近のワールドカップでの活躍は、日本のサッカーに対する印象をさらに良くし、日本が中国に対抗するために採っている政策を補完する役割を果たしている」と総括している。

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