オランダサッカー連盟(KNVB)は22日、オランダ代表を率いていたルイ・ファン・ハール監督が退任することを発表した。

 1951年8月8日生まれで現在71歳のファン・ハール監督は、アヤックスで指導者キャリアをスタート。同クラブで1992年にUEFAカップ、1995年にチャンピオンズリーグを制し、1994年から1996年にかけてはエールディヴィジ3連覇を達成した。

 その後はバルセロナやAZ、バイエルンを指揮し、ラ・リーガやブンデスリーガでは優勝も経験した。2016年夏にマンチェスター・Uの監督を退任し、翌年1月に監督業からの引退を宣言していたが、2021年8月に約5年ぶりに現場復帰を果たし、オランダ代表の監督に就任した。

 2000年夏〜2001年11月、2012年夏〜2014年夏に続き3度目のオランダ代表での指揮となったファン・ハール監督は、2022年4月には前立腺がんを患っていることを明かしながら、就任以降無敗のままFIFAワールドカップカタール2022を指揮。グループAを2勝1分けで首位通過を果たすと、決勝トーナメント1回戦でアメリカ代表を下したものの、準々決勝で優勝したアルゼンチン代表にPK戦の末に敗れ、敗退となっていた。

 同試合後にファン・ハール監督は「これが最後の試合だった」と退任することを明言していたが、改めてKNVBは同監督が退任することを正式発表した。

 ファン・ハール監督がオランダ代表を率いた3期を合わせると、通算63試合で指揮し、40勝19分4敗。40勝というのはディック・アドフォカート元監督の37勝を抜いて、オランダ代表監督における歴代最多勝利数となっている。また、公式記録でPK戦はドロー扱いとなるため、3期目の政権では20試合を戦って14勝6分けの無敗でオランダ代表の指揮官から退くこととなった。

 なお、オランダ代表の後任にはロナルド・クーマン氏が就任することがすでに決まっている。