史上最高との呼び声高い決勝戦で笛を吹いたものとして、フランスメディアの主張に納得がいかなかったようだ。
カタール・ワールドカップ決勝を担当したシモン・マルチニアク主審が、延長戦にリオネル・メッシが決めたアルゼンチンのゴールは取り消されるべきだったとのフランスメディアの主張に反論した。英紙『Daily Mail』が報じている。
アルゼンチンが2点を先行し、後半にキリアン・エムバペの2ゴールでフランスが追いついた一戦は、延長戦にメッシが追加点を奪取。だがその後、エムバペがPKを決めてハットトリックを達成してスコアをタイに戻す。最後はPK戦をアルゼンチンが制し、36年ぶり3回目の優勝を果たした。
フランス紙『L'Equipe』は、延長戦にメッシが3点目を挙げた際、アルゼンチンベンチの複数選手がピッチ内に進入していたと指摘。得点後にそのことに気づいた場合、主審はゴールを取り消して直接FKを与えるとした規則に反していたと主張している。
ラウタロ・マルティネスのシュートのこぼれ球をメッシが押し込んだゴールは、前者がオフサイドだったかどうかがビデオアシスタントレフェリーでチェック。だが、ベンチメンバーがピッチに入っていたことをチェックしたかについて、Daily Mail紙は分からないと伝えた。
ザック・ローウィ記者は12月23日、マルチニアク主審が会見でスマホの画像を見せながら反論したとツイート。同主審は「フランスの人たちはこの写真に触れなかった。エムバペがゴールを決めたときに、フランスの7人がピッチにいたのが分かるだろう」と話している。
一部のアルゼンチン選手がエムバペを揶揄したことが騒がれ、フランスメディアによる“誤審”の指摘と、今大会のファイナルは決着がついてからも物議を醸している。両軍スターによる素晴らしいプレーで白熱し、世界中のファンを魅了した一戦だけに、あまり騒動にならないのを願うばかりだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【画像】「フランスもピッチに入っていた」証拠画像を見せるマルチニアク主審