失意のままフランス代表を引退したFWカリム・ベンゼマ(レアル・マドリード)は、FIFAワールドカップカタール2022で再合流が可能だったようだ。27日、フランスメディア『RMC』が伝えた。

 2021-22シーズンのバロンドーラーに輝いたベンゼマだが、2022-23シーズンはコンディションの調整に苦しんでいる。カタールW杯のメンバーに選ばれていたものの、開幕直前に左太ももの負傷によりチームから離脱。ディディエ・デシャン監督はベンゼマに代わる選手を追加招集せず、ルール的には大会中の復帰が可能だったが、最後まで同選手の再合流は実現しなかった。

 しかしながら、ベンゼマは決勝のアルゼンチン代表戦に出場可能な状態だった模様。フランス代表に戻らなかったのは、ディディエ・デシャン監督やアントワーヌ・グリーズマンら一部選手との確執が原因だと噂されている。そんななか、かつてベンゼマの代理人を務め、現在も同選手との親交を持つカリム・ジャジリ氏が、さらなる“燃料”を投下した。

 ジャジリ氏は自身のTwitter(@KDjaziri)を通じて、ベンゼマのものと思われるMRI画像を投稿。「3人の専門家に見てもらい、ベンゼマは決勝トーナメントから少なくともベンチ入りできたとの診断結果をもらった。なぜこんなにも早く彼を追い出したんだ?」と、デシャン監督を批判した。

 この投稿後、ベンゼマも自身の公式Twitter(@Benzema)を更新。「だって、一度見たらわかるからでしょ?」とジャジリ氏への返信とも取れる意味深な内容を呟いた。

 ベンゼマは2007年3月にA代表デビュー。2015年、当時の代表でチームメイトだったマテュー・ヴァルブエナが被害にあった恐喝事件への関与が疑われ、代表から追放された。昨年夏のEURO2020で約5年半ぶりとなる代表復帰を果たし、以降はレギュラーとして活躍。しかし、カタールW杯で出場することなく、決勝戦の翌日に代表引退を発表していた。