一番乗りは古賀悠聖・新五段!「自分が一番驚いている」激戦区の関西予選勝ち抜き2度目の本大会へ/将棋・ABEMAトーナメント
【映像】満面の笑みでトーナメント出場権獲得を喜ぶ古賀五段

 将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメントABEMAトーナメント2023」のエントリーチームを決めるトーナメントの模様が4月8日に放送され、関西ブロックからは2度目の大会出場となる新鋭・古賀悠聖五段(22)が出場権を勝ち取った。自力参戦を決めた古賀五段は「自分が一番驚いている」と語り、満面の笑みで喜びを表した。

【映像】満面の笑みでトーナメント出場権獲得を喜ぶ古賀五段

 最後の1チーム『エントリーチーム』入り一番乗りは、順位戦C級1組への昇級を決めたばかりの新鋭、古賀・新五段だった。40名で争われた関西ブロックは、古賀五段のほかに振り飛車党の第一人者・久保利明九段(47)、大石直嗣七段(33)、古森悠太五段(27)の4人に絞られ、準決勝第1試合で大石七段と古賀五段が対戦した。横歩取りから力戦模様のじっくりとした戦いが繰り広げられた。先手の古賀五段が▲8四桂から踏み込みよく攻めて、相手玉を受けなしに追い込み95手で快勝。決勝進出を決めた。

 一方の準決勝第2試合では、久保九段と古森五段による相振り飛車戦の激しい攻防戦が繰り広げられ、スリリングな終盤戦を古森五段が制した。この結果、関西ブロックの決勝戦は、古森五段と古賀五段の若手対決に決定した。

 振り駒の結果、先手は古賀五段に。古森五段の角交換四間飛車の出だしから、先手は銀冠、後手は穴熊に組み上げて戦いに備えた。古賀五段は積極的に穴熊玉に攻撃を仕掛けてペースを握ったかと思われたが、出場権をかけた争いとあり古森五段も簡単には引かない。終盤まで激しい攻め合いが繰り広げられたが、古賀五段が一瞬の隙をついて超手数の詰みを読み切り123手で勝利。エントリーチーム一番乗りを決めた。自力出場を決めた古賀五段は「自分が一番驚いているというか、残れると思っていなかったのでビックリ」と謙遜を交えながらも、その顔には笑顔があふれる。「(準決勝、決勝ともに)振り駒で先手を引けて、ちょっとツイていたのかなというのはあったと思います」と激戦を振り返った。

 第4回大会では、中田功八段(55)門下の兄弟子・佐藤天彦九段(35)のドラフト2位指名を受けて初出場。チームは予選敗退、自身も1勝3敗と思うような成績は残せなかった。リベンジを果たすべく「精一杯自分の力を出し切りたいですし、予選までに練習して精度を高めたい」と2度目の大舞台への意気込みを語った。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】満面の笑みでトーナメント出場権獲得を喜ぶ古賀五段
【映像】満面の笑みでトーナメント出場権獲得を喜ぶ古賀五段
【映像】最後の出場枠「エントリーチーム」入りを果たした3人
【映像】最後の出場枠「エントリーチーム」入りを果たした3人
下剋上ドラマに続編 斎藤慎太郎八段、昨年大活躍の黒田尭之五段・冨田誠也四段を指名「さらに強くなってもらえれば」/将棋・ABEMAトーナメント