将棋の第81期名人戦七番勝負は5月31日、長野県高山村の「緑霞山宿 藤井荘」で午前9時から第5局の対局を開始した。今シリーズは、4連覇を狙う渡辺明名人(39)に、最年少名人と七冠獲得を目指す藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が初挑戦するビッグマッチ。3勝1敗でタイトルにあと1勝と迫る藤井竜王が本局で決着を付けるか、渡辺名人が粘りを見せるか、大注目の戦いが始まった。
【中継】渡辺名人VS藤井竜王 注目の名人戦第5局(生中継中)
第5局の舞台は、自然豊かな長野県高山村の「藤井荘」。渡辺名人は2年前の名人戦対局で、藤井竜王は家族旅行で訪れたことがあるといい、両者ともに対局に集中できる環境のようだ。タイトルまであと1勝に迫る藤井竜王が勝利した場合、20歳10カ月の史上最年少名人となり、谷川浩司十七世名人(61)の21歳2カ月を40年ぶりに更新。さらに、羽生善治九段(52)以来2人目の「七冠」獲得とダブル偉業の達成となる。
名人の1勝、竜王の2勝で迎えた第4局は、午後4時45分、わずか69手のスピード決着。衝撃的な短手数で藤井竜王が3勝目を挙げ、最年少名人と七冠獲得にあと1勝と迫った。後手の渡辺名人が角道を止めて開幕局から4局連続で雁木模様の出だしに。渡辺名人の“攻め”、藤井竜王の“受け”の構成から、少しでもバランスを崩した方が負けという難解かつ繊細な戦いとなった。藤井竜王がペースを握って突入した終盤戦では、渡辺名人の反撃の芽をひとつずつ摘み取るような着実な手でリードを拡大。若き六冠保持者が短手数で快勝を飾った。
本局を制し、挑戦者が大偉業を達成するのか、4連覇に向けて意地を見せたい渡辺名人が2勝目を飾るのか。持ち時間は各9時間の2日制で、第4局の先手は渡辺名人。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)