「坂道」というのは、一見、登りの方が大変に見えるものの、下り坂の方が思いのほかしんどく感じられるものなのだという。今回ご紹介する動画は、そんな「下り坂」が楽になるという、“江戸時代の歩き方”を学ぶことができるもの。
【映像】江戸時代の坂道の下り方
 忍道家・習志野青龍窟さんが投稿したこの動画(@3618Tekubi)は、習志野さんが忍術の修行中に偶然たどり着いたという歩法指南書『万民千里善歩傳』に収められていたという歩行方法を、同書に掲載されていたという絵図と文書を元に再現する形で、実際に歩いてみた姿を収めたものなのだという。実際、この動画の中では絵図の中に描かれている当時の人物と同様に、腕を上に挙げ、まるで見えない天井を押さえているかのようなポーズをとったまま歩くというなんともユニークな姿となっているが、習志野さんによると、この歩き方を試してみると「滑稽に見えるが、肩や上腕が下り坂での衝撃を吸収して、足裏や膝が大変に楽になる」のだという。なお、『万民千里善歩傳』に収録されている歩き方の技法を活用する形で習志野さんは、実際に埼玉県の上尾から、栃木県の日光までの102キロを、およそ24時間かけて歩ききったというから、さらに驚かされるところだ。