アニメ「薬屋のひとりごと」は、日本テレビ系にて2023年10月より全国放送中の後宮謎解きエンタテインメント作品です。
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原作は、日向夏氏が小説投稿サイト「小説家になろう」にて投稿している作品をベースに、ヒーロー文庫より書籍化した同名小説。2024年3月現在、「月刊サンデーGX」(小学館)と「月刊ビッグガンガン」(スクウェア・エニックス)の2つの漫画雑誌で同時にコミカライズも連載中です。薬師の下女が後宮内で起こる事件を解決していく様が話題を呼び、小説やコミカライズを含めた原作シリーズは累計発行部数3300万部を突破している人気作品となっています。
本記事では、アニメ「薬屋のひとりごと」で登場した園遊会についてご紹介します。園遊会の概要、園遊会の習わしや衣装、そして園遊会で起こった毒事件の真相や犯人などの情報をまとめました。
目次
- アニメ「薬屋のひとりごと」とは
- アニメ「薬屋のひとりごと」園遊会とは?
- アニメ「薬屋のひとりごと」園遊会は何話?漫画・小説は何巻?
- 園遊会で毒混入事件発生!毒を盛られたのは誰?
- 毒を盛った犯人は誰?
- 犯人はなぜ里樹妃を毒殺しようとした?
- 園遊会の毒事件のその後
- 華やかな園遊会の衣装がグッズ化
- アニメ「薬屋のひとりごと」園遊会のまとめ
アニメ「薬屋のひとりごと」とは
後宮の下女として働く花街生まれの薬師・猫猫(まおまお)は、毒と薬に目がなく、医学的好奇心から皇帝の御子の連続不審死の謎を解明します。猫猫は目立つことを避け、匿名で妃らに原因と対処法を伝えたものの、後宮を取りまとめる宦官・壬氏(じんし)に見つかり、帝の寵姫・玉葉妃(ぎょくようひ)の毒見役に大抜擢されました。
猫猫を気に入った壬氏からちょっかいを受けつつ、宮中で巻き起こるさまざまな事件の真相を暴いていきます。
アニメ「薬屋のひとりごと」園遊会とは?
園遊会とは、皇帝や皇太后、地位の高い者たちが一堂に会する、年に二回の宮中行事です。本来は皇后も参加しますが、現皇帝には皇后がいないため、代わりに次期皇后候補である上級妃の四夫人が参加します。演武や演舞、二胡(二本の弦をもつ伝統的な弦楽器)の演奏、詩歌といった演し物があるほか、昼餐(ちゅうさん)として食事もふるまわれ、長丁場のスケジュールで執り行われます。
会場は突風の吹く屋外のため、猛烈に冷えるだろうと見立てをつけた猫猫は、寒さ対策として、肌着にポケットを付けて温めた石をいれる即席のカイロを準備します。猫猫のカイロは瞬く間に評判となり、玉葉妃や壬氏たちの分も作る羽目になりました。
園遊会の習わし「簪(かんざし)」の意味は?
園遊会では、妃や文官・武官らが、気に入った女官に簪(かんざし)を贈る習わしがあります。簪を贈るのには、いくつか意味があります。1つは、外部の人が後宮の優秀な人材を勧誘する意味。自分の侍女としての印や、お気に入りとアピールするためにも使われます。そのほか、一緒に後宮を出てほしいという求愛や、軽くナンパするように多数へ広く渡す義理チョコ的な意味もあります。
猫猫は、玉葉妃、壬氏、梨花妃(りふぁひ)、そして武官の李白(りはく)の四名から簪をもらい、玉葉妃の侍女たちからうらやましがられていました。
園遊会後のアニメ第7話で猫猫は、簪をくれた人に身元引受人になってもらうことで、後宮を出て里帰りができると小蘭(しゃおらん)から聞きます。これは本来、身元引受人になってもらえるほど、簪を渡された相手からの求愛を受けることが前提となっていると思われます。
しかし、猫猫は簪が持つ求愛の意味を理解しておらず、義理で簪をくれた李白へ身元引受人になってほしいと依頼しました。そんなつもりはなかった李白は、侍女から都合よく利用されることにイラだちを見せますが、高級妓楼「緑青館」への紹介状を交換条件に了承。一方、翡翠宮の侍女や壬氏からは、猫猫が李白からの求愛を受けたものと勘違いされました。
猫猫のそばかすはメイクだった!?
園遊会では、そばかすのない猫猫の姿が披露されました。別人のようなその変貌ぶりは、水晶宮の侍女や壬氏が、猫猫と気づかないほどでした。
第5話では、猫猫が化粧でそばかすを消したと思っている壬氏に、猫猫は「化粧を落としたからそばかすがない」と説明。混乱する壬氏へ、猫猫のそばかすはもともとのものではなく、実は化粧で描いていたと告白しました。
猫猫が生まれ育った花街では、見目のいい女性は路地裏へ連れ込まれる危険がありました。猫猫は身の安全のため、容姿が醜くなるように、わざとそばかすを描いていたのです。
ちなみに、そばかすは、乾いた粘土と染料をまぜたものを油で溶き、筆で顔に点を描いて作っていたとのことです。
アニメ「薬屋のひとりごと」園遊会は何話?漫画・小説は何巻?
園遊会が描かれたのは、アニメの第5~6話です。小説では1巻第16~18話、スクウェア・エニックス版コミックでは2巻第6~8話、小学館版コミックでは2巻第6~7話です。
園遊会で毒混入事件発生!毒を盛られたのは誰?
園遊会では、玉葉妃の食事に毒が盛られる事件が起きました。園遊会の昼餐で出されたスープに、玉葉妃用の分だけ毒が入っていたのです。しかし、玉葉妃の毒見役は猫猫だったため、すぐに毒が入っていることがわかり、毒殺は未遂に終わりました。アニメ第6話で描かれたこの猫猫の毒見シーンは、アニメのキービジュアルやプロジェクトPVの冒頭に流れる、猫猫が「これ、毒です」と言う場面にあたります。
毒の混入がわかり、玉葉妃が命を狙われたことに、宮廷内は騒然とします。しかし、園遊会後の第7話にて、玉葉妃と里樹妃(りーしゅひ)の膳が、里樹妃の侍女の嫌がらせにより交換されていたことが発覚。このことで、本当に狙われていたのは里樹妃だったことが判明しました。
毒を盛った犯人は誰?
毒混入事件の犯人は、阿多妃(あーどぅおひ)の侍女頭・風明(ふぉんみん)でした。風明は、第5話の園遊会前に描かれた、木簡の事件にも関与していて、燃えると色が変わる特殊な木簡を暗号代わりに使い、外部から毒を入手していました。
犯人はなぜ里樹妃を毒殺しようとした?
風明が里樹妃の毒殺を企んだのは、16年前、阿多妃の子へ、赤子には害があると知らず蜂蜜を食べさせ、死なせたことを隠蔽するためでした。
里樹妃は赤子の頃に蜂蜜を食べて生死をさまよった経験があり、それを知って以来、蜂蜜が怖くて食べられません。里樹妃は、その話を風明にしたことがありました。
里樹妃は阿多妃を母のように慕っていたため、いずれ阿多妃にも里樹妃から蜂蜜の危険性が伝わるかもしれないと、風明は危惧し、里樹妃暗殺を目論みました。
また、阿多妃にとって里樹妃は、上級妃の立場を脅かす存在でもありました。子を産めなくなっていた阿多妃は、次に新しい上級妃が入れば、後宮を追われと見られていました。同じ上級妃である里樹妃を消し、阿多妃の立場を守ることも風明の動機の1つとなっています。
園遊会の毒事件のその後
焼けた木簡に触って火傷したと思われる手から、風明を犯人として目星をつけた壬氏は、園遊会の後、猫猫を阿多妃の住まう柘榴宮へ潜入させます。そして猫猫の調査により、風明が犯人であることがわかりました。
猫猫の推理を受け、風明は抵抗せずに罪を自白。事情を聞いた猫猫は、上級妃暗殺未遂という罪は変わらないけれど、動機を1つにすることはできると言います。蜂蜜で阿多妃の赤子を死なせた事実は隠し、阿多妃の座がほかの妃に追われることを危惧したためという理由のみを、犯行の動機とすることを提案しました。
風明は猫猫の提案を受け入れ、自首。上級妃暗殺未遂の罪により、処刑された模様です。その結果、風明につながる人間も解雇処分を受けることとなりました。そのあおりを受け、猫猫もまた後宮を去ります。人さらいにより後宮に売られた猫猫は、「実家が交易商」と偽装されていました。その偽りの出自が、風明の実家と取引があったことで、猫猫自身の立場にも影響が出てしまったのです。
華やかな園遊会の衣装がグッズ化
園遊会では専用の衣装を仕立て、装飾品も通常より多く身につけて、妃から侍女までみな華やかな装いをして参加します。
上級妃の四夫人は五行を示す色の服をそれぞれ着用し、侍女も主人と同じ色の服でそろえます。玉葉妃は赤、梨花妃は青、阿多妃は黒の服を着用しました。里樹妃は白のはずでしたが、侍女の嫌がらせにより習わしを知らされず、桃色の衣装を着用していました。
玉葉妃の侍女である猫猫も、園遊会の専用の衣装にくわえ、ほかの侍女によって華やかなヘアメイクを施しました。
園遊会の衣装を着たキャラクタービジュアルはグッズ化もされ、2023年12月1日から開催されている全国6都市のポップアップストアで販売されています。気になるグッズの中身は、園遊会をテーマに描き下ろされた猫猫と壬氏のイラストを使った会場限定品、クリアファイル、アクリルスタンド、作中のセリフ「これ毒です」「もはや毒だろ」をプリントしたTシャツ、猫猫と壬氏の衣装をモチーフにした巾着などです。
ポップアップストアは、大阪・東京・福岡の会場はすでに終了し、宮城の仙台ロフトでは2月12日まで、愛知の栄でロフトは3月4日まで、神奈川の川崎ロフトでは3月11日まで開催されます。
アニメ「薬屋のひとりごと」園遊会のまとめ
園遊会とは、皇帝や皇太后のほか、皇后がいない場合は上級妃の四夫人も一堂に会する年に二回の宮中行事です。当日は侍女も含め特別な衣装と化粧を施して参加します。
優雅な時間が流れる中、園遊会の昼餐で毒事件が発生しましたが、毒見役の猫猫が気づいて事なきを得ました。毒が入っていたのは玉葉妃の配膳でしたが、里樹妃の配膳と入れ替えられていたため、本当に狙われていたのは里樹妃だったことが発覚します。犯人は阿多妃の侍女頭・風明で、毒殺のおもな動機は、過去に蜂蜜を食べさせて阿多妃の子を死なせた事実を隠蔽するためでした。
園遊会の毒見シーンはアニメのプロジェクトPVやキービジュアルにもなった名シーンで、園遊会のキャラクタービジュアルはグッズ化もされています。
園遊会は、アニメ「薬屋のひとりごと」のなかでもとくに印象的なシーンの1つです。大きな事件のほか、簪の意味や衣装にも注目して、ぜひ配信やBlu-ray・DVDで見直してみてはいかがでしょうか。
(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
アニメ『薬屋のひとりごと』放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
---|---|---|
1 | 猫猫 | 猫猫の正義感が幼子を救う |
2 | 無愛想な薬師 | 媚薬の出来はバッチリ!? |
3 | 幽霊騒動 | 奇行の裏の真実に気づく猫猫 |
4 | 恫喝 | ガチギレ猫猫のマジビンタ! |
5 | 暗躍 | そばかすを落とした猫猫の顔 |
6 | 園遊会 | 「これ、毒です」猫猫が本領発揮 |
7 | 里帰り | 高順の前で素が出てしまう壬氏 |
8 | 麦稈 | 「一夜の対価」に壬氏、硬直 |
9 | 自殺か他殺か | 猫猫の死生観、壬氏の懊悩 |
10 | 蜂蜜 | 変態に追い詰められる猫猫 |
11 | 二つを一つに | 阿多妃の過去が明らかに |
12 | 宦官と妓女 | 猫猫、指先だけならお触りOK |
13 | 外廷勤務 | 官女とのドロドロバトル |
14 | 新しい淑妃 | 「女の園の秘術」を教授 |
15 | 膾 | 曲者な軍師・羅漢が来た! |
16 | 鉛 | 鍵の開かないタンスの謎 |
17 | 街歩き | 妓女の価値を下げる方法 |
18 | 羅漢 | 猫猫と羅漢の関係が明らかに |
19 | 偶然か必然か | 命を守るため、猫猫が走る |
20 | 曼荼羅華 | 壬氏が飲む薬の効果 |
21 | 身請け作戦 | 隙あらば嫉妬する壬氏 |
22 | 青い薔薇 | 羅漢の目に映る人々 |
23 | 鳳仙花と片喰 | 妓女・鳳仙と羅漢の悲恋 |
24 | 壬氏と猫猫 | 壬氏の頭突きを食らう猫猫 |
・無料でみられる「薬屋のひとりごと」エピソード・見逃し配信一覧