将棋の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が第54期新人王戦を制した上野裕寿四段(20)との「記念対局」を行い、藤井竜王・名人が勝利を飾った(対局日は2023年12月4日)。3月10日には対局の様子がABEMAで配信され、中継に出演した佐々木勇気八段(29)は、解説の合間に「棋士のゲン担ぎ」についてのトークを展開した。
2023年の新人王となった上野四段は、2023年10月のプロデビューから初の公式戦が新人王戦三番勝負の第1局という異例の経歴の持ち主。同じ井上慶太九段(60)門下の藤本渚四段(18)と大勝負を戦い、2勝1敗の成績でプロ入り後歴代最速で棋戦優勝を果たした。この日は、エキシビションマッチとして“八冠王”の藤井聡太竜王・名人との“記念対局”に臨んだ。
放送での大盤解説には佐々木八段と、聞き手として本田小百合女流三段が登場。本田女流三段は、上野四段が新人王戦三番勝負を戦っていた時のエピソードとして「1局目で勝った時のネクタイを決着局となった第3局も使用し『自分はゲンを担ぐ方です』と語っていた」と紹介した。上野四段は“勝負ネクタイ”の効果か見事新人王を獲得したとあり、本田小百合女流三段が佐々木八段へ「何かありますか?」と問いかける場面があった。
佐々木八段は、トップランナーとなった「今は無い」としたが、「昔は対局の前に東京将棋会館の隣にある鳩森八幡神社にお参りして、5円(ご縁)玉を投げてお祈りしていました」との思い出を語った。飛躍的な活躍から多忙となり、“神頼み”する機会も減ったという佐々木八段だったが、今振り返っても「どうして勝てたんだろうと思う将棋もあるんです。逆転勝ちだったり読んでなかったけどギリギリ残っていた、とか。そういう時は運が良かったとか実力以上のラッキーがあったのかな、と思ったりしていました」とゲン担ぎの効果についても言及した。
自身のステージが上がった現在は「将棋は結局は実力の世界」とキッパリ名言した姿には、視聴者から「勝負の世界は厳しいな」「へええ」「そうだよなあ」などのコメントが寄せられていた。
勝利した時に着用していたネクタイを“ゲン担ぎ”としてその後も使う棋士も多いというが、佐々木八段は「負けたのは自分のせいなのに、ネクタイがかわいそう(笑)」。本田女流三段から「使えなくなったネクタイは大盤解説会やイベント時用に回すというお話も聞きますね」とフォローが入ると、「なるほど、そういうのが定跡なんですね!」と納得の表情を見せていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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