5月1日(日本時間2日)のダイヤモンドバックス戦で、開幕から33試合目にして初のオフを取ったドジャース大谷翔平投手。直近の試合で今季初の1試合3三振を喫したことで、周囲から疲労なども心配されていたところ、タイミングのいい休養となったことだろう。直近7試合でも打率.250とやや停滞気味ではあるものの、今季通算では打率.336、8本塁打、19打点をマーク。3・4月の成績としては、自己最高のスタートを切っている。この好調をデータで紐解くと、苦手とされた左投手への対応が劇的に改善されていた。
大谷は左投手と対戦する際に、右投手の時よりもやや右足を引いてオープンに構える。「ボールの見え方」について日頃から口にするだけに、自分の背中側から投げ込んでくる相手に対して、よりいい状態でボールを視界に捉えることを優先してのものだ。ただし、開いて構える分どうしても外角低めのボールからは体自体が遠ざかる。相手投手もそれがわかっているだけに外角低めに逃げていくような変化球を投げ、場合によってはボールに外れても振ってくるようにと、スライダーなどで誘ってくるケースも多くある。
左打者に左投手をあてるのはメジャーでも常套手段で、大谷の対左投手の打率は.263(2021年).263(2022年).243(2023年)と推移。今年は5月2日(日本時間3日)時点で.286だ。ここだけ見れば、極端に左投手を打っているというように見えないが、空振り率(空振り数/スイング数)には大きな差がある。34.6%(2021年)31.1%(2022年)、30.8%(2023年)と、毎年30%以上の空振りをしてきたが、今季は21.9%。はっきりと空振りが減った。
特に対応が改善したのが、外角低めのボールゾーンだ。昨シーズン、大谷に対して左投手は33.8%も外角低めのボールゾーンに投げ込み、これに対して大谷はスイング率21.1%だった。ところが今年は投球割合26.4%のところ、スイング率が11.3%と半減。誘いに乗らないことで、打者有利のカウントを作っていることがわかる。
弱点と思われたコースをしっかりと見極め、好球必打で高打率。しかもカウント別にコンパクトなスイングも見せるようになった大谷だけに、今年はどこまで打率を伸ばすかにも期待が膨らんでいく。
(データ協力:データスタジアム)
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