【MLB】ヤンキース6-4ドジャース(6月9日・日本時間10日/ニューヨーク)
こんな大谷翔平の長打は見たことない。そんなゆっくりとした打球が二塁打になるから野球も不思議なスポーツだ。「2番・DH」で先発出場すると、8回の第4打席にレフト線へ打ち返したが、これがなぜバットが折れなかったかというほど根元で打ったどん詰まり。打球速度も、100キロの満たないほどの遅さという「珍二塁打」になった。
大谷といえば、打球速度は170キロ超えが当たり前というパワーヒッター。今季放った自身最速の本塁打は190キロも超えた。もちろんボテボテのゴロであれば、100キロ未満のものはいくらでもあるだろうが、今回はなんと長打だったからおもしろい。
引っ張る方向に強い打球が多い大谷に対しては、相手の内野手陣が三塁線を大きくあけて、サードが三遊間あたり、ショートがルールぎりぎりの二塁ベース付近と、大きくライト方向に寄せるシフトを捕るケースが多い。
大谷は追い込まれたところから内角の球に詰まったものの、スイングを緩めることなく振り抜いた。すると打球は大きく開いていた三塁線に向けて飛び、そのままファウルゾーンに転々。必死に走ってくるレフトが捕球するころに、俊足の大谷は二塁に到達していた。
あまりのどん詰まりに両手がしびれたポーズまで見せたが、計測された打球速度は60.3マイル(約97.0キロ)。今どきの少年野球であれば、バット性能も上がり、もっと速い打球が飛びそうなところ、大谷であってもクリーンヒットできなければこんな遅い打球も飛ぶ。なんとも珍しい二塁打になった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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