「エイズ(AIDS)はもはや“死の病”ではない」
 そう語るのは南アフリカやドイツなど“エイズの現場”を取材した朝日新聞編集委員、宮地ゆう氏だ。
 日進月歩の医学はエイズ(AIDS)に抗う術を持っているのか? 以前の日本のように強い偏見に苦しんでいる人はいないのか? 宮地氏と共に考えた。
 エイズとは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染することによって免疫力が低下して発症する病気だが、増殖の抑制はできても「HIVを体内から完全に排除できる治療法はない」とされてきた。