将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)に佐々木勇気八段(30)が挑む第37期竜王戦七番勝負は12月11日、鹿児島県指宿市の「指宿白水館」で第6局の対局を行っている。挑戦者の佐々木八段は今月、同市の「観光大使」に就任。対局前日の取材に応じた藤井竜王も「ふさわしい」と太鼓判を押していた。
竜王戦七番勝負の開催地の一つとして将棋ファンに親しまれている鹿児島・指宿白水館。名物は砂むし風呂。この熱い砂に負けないほどの熱気を帯びているのが挑戦者の佐々木八段だ。
2020年度の竜王戦に現地で開催されたファンイベントを担当していた佐々木七段(当時)は、タイトル保持者だった豊島将之竜王と砂むし勝負を行い、「全然手合違いですね。強いです。もう無理です」と言わしめたほど。将棋界屈指の砂風呂マスターとして、いつしか“永世砂王”と呼ばれるようにもなっていた。
そんな佐々木八段は着実に実力を高め、今期の竜王戦で自身初のタイトル挑戦を決めた。直後には開催地のラインナップを一目、「(第6局の)指宿にたどり着きたい」と語っていた。“有言実行”を果たした佐々木八段だったが、第6局開催前には驚きのニュースも。今月4日には指宿市が佐々木八段を「指宿観光大使」に任命。出身地ではないものの、公私にわたって同市を訪れ砂むし温泉を楽しんでいた縁から、PRを任せる運びとなったようだ。
藤井竜王のコメントと“砂むし中”の佐々木八段




