将棋の第37期竜王戦七番勝負第6局は12月12日、挑戦者の佐々木勇気八段(30)が前日に封じた73手目が開封され、午前9時すぎに藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)の手番で再開された。
 決着か、フルセットか。藤井竜王の3勝2敗で迎えた第6局は、佐々木八段の先手で相掛かりの出だしに。両者の研究ががっちりと噛み合ったのか、相掛かり戦としては異例のハイスピードで進行。対局1日目の午前中に終盤戦へ突入した。これまでの5局でも深い研究で藤井竜王を翻弄してきた佐々木八段だったが、ここでも藤井竜王は持ち時間を多く消費しており、挑戦者の作戦勝ちかと見られていた。