【写真・画像】「罪を犯した少年」と「捨て犬・野良犬」が共に歩む再出発、涙の別れ…少年院の保護犬訓練プログラムに密着 1枚目
【映像】犬との別れに涙する少年たち(実際の映像)
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フーカ、ツカサ(仮名・19)

【映像】犬との別れに涙する少年たち(実際の映像)

 千葉県にある八街少年院では、非行に走って少年院に送られた少年たちが、虐待や飼育放棄から、人間に対する恐怖心や不信感を抱いた保護犬を再び社会に戻す訓練プログラムが行われている。

 少年たちは、少年院を出た後も再び非行を繰り返してしまうのではないか、という不安や現実と向き合いながら、保護犬を無事に社会に戻すという社会貢献を通して、責任感や自己肯定感を取り戻していく。3カ月に及ぶプログラムに奮闘する少年たちと保護犬の姿を追った。

保護犬訓練プログラムを通して自分を見つめ直す

 八街少年院では、16歳から20歳までの44人の少年たちが厳しい規則のもと、自らの犯した罪と向き合いながら更生へ向けて生活している。

 2022年に少年の犯罪件数が19年ぶりに増加し、以降、特殊詐欺への関与や再犯が問題になっている。そうした中、八街少年院では保護犬を訓練するプログラムが行われている。少年たちは訓練を通して、責任感や忍耐力を身につけ、自分を見つめ直していく。そして、犬たちは、ペットとして暮らすための訓練を受け、新しい家族の元へ迎えられていく。

 3人の少年と保護犬がペアとなって始まったプログラムに密着した。詐欺の罪で送致されたハヤト(仮名・19)は、いままで人に飼われたことがない野良犬とみられるオスのピーターと。詐欺・監禁の罪で送致されたショウ(仮名・17)は、少しわがままなメスのベルとペアとなった。

 人懐こいメスのフーカとペアになり、どう接していいか分からない様子なのが、窃盗・恐喝の罪で送致されたツカサ(仮名・19歳)だ。「捨てられた犬が(訓練を)やっていると聞いて。自分も親から虐待を受けていたので。まあ、ほぼ捨てられていたようなもので、施設でも育ったので」。

 訓練するのは、飼いきれなくなって捨てられた犬や野良犬などで、さまざまな経緯で保護され、殺処分の可能性もあった犬たちだ。

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ドッグトレーニングのインストラクター・鋒山佐恵さん

 講師を務めるのは、ドッグトレーニングのインストラクターである鋒山佐恵(ほこやま さえ)さん。鋒山さんは「少年院の少年たちが訓練することによって、『自分たちも更生できるのではないか』『自分たちにもチャンスがあるのではないか』という気持ちになってもらう。保護犬と似たような境遇として受け止めてくれればいい」と話す。

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