■元経済産業省官僚「原子力は安い」

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 再エネと原子力、効率はどの程度違うのか。山本氏は、再エネ割合4~5割を達成する上で最も取り組みやすいのが、太陽光だと推す。「早期にどんどん入れられるという意味では即戦力。(広大な土地を使う)メガソーラーという形ではなく、まだ(住宅の)屋根上に全然乗っていない。ちゃんとポテンシャルも見るべきだし、屋根上だけでなく、農地でソーラーパネルを活用していくような方法も進んでいる」と述べた。NO YOUTH NO JAPANの代表理事を務める能條子氏も「たとえば東京都は、屋根置きのソーラーパネル新設を、家を建てる時には一応義務化する施策を作った。こういう1つ1つの施策は、他の都道府県でできることもあるのでは」と加えた。

 これに自宅にもソーラーパネルを取り付けているという石川氏は、発電量の弱さを指摘。「日本の住宅全部でやったとしても、日本のエネルギー需要の1%にも満たない」とし、原子力との比較では「原子炉1基で100万キロワットという単位がある。これは数十万世帯を安定的に賄う電力だ。これを太陽光パネルでやろうとすると、山手線1周の面積が必要になってしまう。効率がよくなったパネルを使っても1周の半分は必要だ」とし、さらに「前から言っているが、原子力ははっきり言って安い。もし震災以降、原子力を止めずに再エネを一緒に今までやってきていたら、再エネのコストもものすごく圧縮できた。今の電気料金は高い。原子力がきちんと動いていれば、それを抑えることができる。目標は化石燃料を減らすこと。どの電源が一番費用対効果がいいかと考えると、日本の場合には順番で言うとおそらく水力、原子力、その次に太陽光。ただ太陽光は1個1個が小さいので、みんなで頑張らないといけない。これが技術的な現状だと思う」。
(『ABEMA Prime』より)

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