■涙の卒業式、そして新たな一年へ
卒業式の様子
2年間共に過ごした6年生たちの卒業式。合唱部の部長を務めた生徒から竹永先生への感謝の言葉が伝えられた。
「竹永先生の指揮と古賀先生の伴奏で歌ったコンクールでの樹形図は、一生忘れられない思い出になりました。竹永先生、今まで僕にいろいろな経験をさせてくれてありがとうございました。今までたくさん助けてもらったので、もし先生が困った時は僕が飛んでいきます」
そして、今度は竹永先生が生徒たちに向けて思いを伝える。「皆もこれからいろいろなことがあると思う。全部周りのせいにして生きていくこともできるかもしれないけど、何があっても『でも頑張ろう』と思うエネルギーを持っていってほしいと思います」。
合唱部の卒業式で最後に歌うのはRADWIMPSの「正解」。生徒たちが自分らしく思いきり歌う姿に、指揮をする竹永先生は涙を流していた。
「制限時間はあなたのこれからの人生 解答用紙はあなたのこれからの人生 答え合わせの時に私はもういない だから採点基準はあなたのこれからの人生」(正解より)
始業式の日を迎えた竹永先生。「5年1組の担任の先生は、竹永亮太先生」と担任発表が行われると、生徒たちからは歓声があがっていた。そして合唱部には、新たに7人の部員が加わった。子どもたちと竹永先生の“新たな一年”が始まった。
(九州朝日放送制作 テレメンタリー『君よ、大樹たれ ~合唱部の先生は家族性ALS~』より)
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