事故の様子について、「みんなが飛ばされていく状態まで、数秒しかなかったと思う。卵のプラスチックパックをギュッと握りつぶすように、自分たちが周りの皆さんと一緒にザーッと飛ばされていく、空間が捻り潰されていくような状態だった」と説明。

 気づいたときには、「右足の太ももから下を挟まれて、逆さまに向いて、ぶら下がっていた。結果的に、後ろに乗っていた僕たちが前の人を押しつぶした状態だ。そのときにドサッと、人の山ができあがった中に僕の足が埋まっていた」という。

 そして、「僕の隣にいた方は即死だった。片方の目が潰れている方、顔が真ん中から半分に裂けて、ズレている方がいた。爆撃を受けたような状態だった」。

事故直後の様子
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 その後は、「足が抜けなかったので、周りで死にかけている方たちを助けることもできなかった。下の方で足だけ見えている人が途中で動かなくなったりした。上の人がどかない限り、下の人を助けられないが、動くと、下の人がものすごく痛がる。痛い、痛いという声がたくさん聞こえていた。僕はその声がずっと頭の中に残っていた」と明かした。

■生存者が感じた罪悪感
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