■超絶テクで描いたニセモノ300点 天才贋作師の告白

ヴォルフガング・ベルトラッキ氏
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 美術犯罪は盗難だけでない。ジャン・メッツァンジェが描いたとされる徳島県立近代美術館所蔵の「自転車乗り」、1919年にドイツ人画家ハインリヒ・カンペンドンクが描いたとされ高知県立美術館に所蔵されている「少女と白鳥」。実はこの2枚の絵画、“贋作”という疑惑が…。描いたとされる人物は、ヴォルフガング・ベルトラッキ氏。日本で贋作疑惑が浮上した絵画を描いたと、自ら告白し始めた。

「最近日本で出てきた2つの絵画は1980年代に描いたものだ。私はこの絵のために専用の判子を押した(購入した)日本人に『絵を裏返してみてくださいよ』と言うと、そこにその判子がある。自分が描いたから、どこに判子があるのかわかる」(ヴォルフガング・ベルトラッキ氏)

 2枚の絵画だけでなく、「かなり昔から描いていて、30年以上にもわたる。120人の画家の贋作を描いてきた」という。ベルトラッキ氏によると、描いた贋作はおよそ300点。2011年には14点、50億円以上をだましとったとして、懲役6年の判決を受けている。

■贋作の方法
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