これぞ「忍者屋敷」の真骨頂だ。日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 2025」、予選Bリーグ2位決定1回戦、北海道・東北 対 関東Aが3月1日に放送された。第5局には、北海道・東北の監督を務める屋敷伸之九段(53)が出場。関東A・三枚堂達也七段(31)と対戦したが、序盤から予想外の手を繰り出し、両チームの控室から驚きの声が相次いだ。
屋敷九段は13歳で奨励会に入会、わずか2年10カ月で四段昇段という、超スピード卒業を果たすと、プロデビュー1年2カ月で棋聖のタイトルに挑戦。順位戦C級2組在籍・段位が四段の棋士としても史上初の快挙を果たした。惜しくもタイトル獲得はならなかったものの、同じく棋聖のタイトルを当時としては最年少だった18歳6カ月で獲得。居飛車・振り飛車、どちらも指しこなせたオールラウンダーで、変幻自在に指しこなすことから「忍者屋敷」「お化け屋敷」とも呼ばれてきた。
屋敷九段の一手に騒然