現在、紛争などの地政学的リスクで、通貨に対する信頼が揺らいでいるのか、金(きん)の価格が右肩上がりに上がっている。金は信頼できるのか。専門家と投資家に話を聞いた。
■「100年続いた基軸通貨はない」歴史が示す通貨の不確かさ
エコノミストの崔真淑氏は、通貨への信頼について「半分信用しているけど半分信用していない」というスタンスを示す。その理由として「100年続いた基軸通貨はない」と指摘する。さらに崔氏は、基軸通貨に限らず、日本の通貨価値も大きく変動してきた歴史に言及する。
「戦後は1ドル=360円で固定されていたというのは有名な話、終戦前は諸説あるが1ドル=約3円から4円だった。1ドル3円、4円だったものが360円になるということが、100年以内に起きている」
■金価格は過去約50年で88倍以上 なぜ今、高騰?

