勝利した永瀬九段は、「途中で全然ダメにしてしまったと思っていた。(第4局は)後手番をメインで考えていたので、準備が薄い将棋を指してしまった。(玉を6筋に寄る作戦は)指してみたい将棋だったが、直前の詰めが甘かったと思う。指しているときは二転三転の意識はなかった。一瞬勝ちがあったような気がしたが、複雑でよくわからなかった」とコメント。

 一方、敗れた藤井名人は「中盤戦に入ったあたりで苦しめにしてしまった。その前の段階の課題が残ったかなと思う。その後は楽しみな局面もあったと思うが、正確に指すことができなかったので、全体的に読みの精度が足りていなかったと思う。千日手局も含めて内容としても良くなかった。第5局では良い将棋が指せるように頑張りたい」と語り、疲労をにじませていた。

 この結果、シリーズ成績は藤井名人の3勝1敗に。千日手指し直しの末、長い長い第4局にして初の黒星を喫することとなった。挑戦者の永瀬九段にとっては、4月の開幕局からついにつかんだ初白星。依然として後がない状況に変わりはないものの、次につなげることができるか、藤井名人が次こそ決着を付けるか。注目の第5局は5月29・30日に茨城県古河市の「ホテル山水」で指される。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【中継】第83期名人戦七番勝負第4局 指し直し局 藤井聡太名人 対 永瀬拓矢九段
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