始まった新婚生活では、将胤さんの朝の身支度など介護に追われる現実に直面する。木綿子さんは「最初はできないこととかがあって、戸惑うこともあったし、悔しい思いもあったし。なんでこんなにできないんだろう…」と涙ながらに語った。
将胤さんは病気が治る未来を目指し、ALS啓発フェスの開催や様々なイベントの出演、誰もが着やすい服のプロデュースなど、クリエイターとして収入を得るようになる。夜遅くまで帰ってこないことも度々あった。
将胤さんのミュージックフィルム撮影の日、2人は些細なことから喧嘩になってしまう。そんな衝突が日常になっていた、ある日のこと。「彼が言ったことが聞こえなくて。違う意味で捉えて喧嘩になったんですよね。その時は彼も『こんなんじゃやっていけないよ』みたいなことを言ったんですよね、珍しく。『あ、だったらいいよ、離婚しましょう』って」(木綿子さん)
手術の影響で声を失った将胤さん
