■不安や葛藤も…子供をつくる決意
ケーキのメッセージプレートで妊娠を報告 将胤さんと木綿子さん
そして結婚から6年以上、ずっと先送りにしていたことに向き合う。「長年夫婦で目標にしていた子供をつくることに挑戦したい。女の子が良いな」(将胤さん)
しかし、木綿子さんは悩んでいた。「年齢的にもぎりぎりですし、決断はしましたけど、やっぱり考えれば考えるほど不安なところはあります。彼は体が不自由だから子育てに参加するというのは限られている。私一人で子供一人の命を守っていけるのか。もっと自分がしっかりしなきゃいけないなって」。
変化のきっかけは仕事を再開したことだった。子育てを経験しているママなどの話を聞き、「自分もきっとできる」と改めて前を向き、体外受精の準備に踏み出したのだった。
「(排卵)誘発剤とか打つんですけど、ホルモンのバランスが崩れるので、痛いし、イライラもするし。泣いたりしていた。マー君に『もう嫌だ』って」(木綿子さん)
「妻も精神的に不安定になって心が折れそうになる瞬間もありました。どんな弱音も必ず聞いて一番の相談相手になるからねと」(将胤さん)
妊活を始めて8カ月、木綿子さんは将胤さんにケーキのメッセージプレートで妊娠を報告した。
「人生で1番嬉しかったサプライズでしたね。父親として妻と子供を一生幸せにするんだという決意を改めてしました」(将胤さん)
「何事もなく無事に産んで子育てをする。育てていくのがゴールなので、(妊娠が)私のゴールではなかったですね」(木綿子さん)
生まれてくる子供のために選んだ「名前」
