控室にいた菅井八段は「藤本君を応援しないといけないんだけど」と、ドラフトで稲葉八段と重複指名の末、くじ引きで勝ち取った藤本六段について触れたと思いきや「上野－藤本戦は『どうかなあ』と言ってしまう。兄弟ですから」と、他の棋士が戦うものとは違うものが胸中にあった。
上野四段については「小学生のころから、めちゃくちゃ強い」と思い出すと、藤本六段には「昔の写真なんですけど、自分の将棋大会で藤本君がうれしそうに優勝していた。（自分が）賞状を渡していて、嫌になりました（笑）」。自分の名前を冠した将棋大会で勝手喜んでいた少年が、今では未来の将棋界を担う新鋭として活躍しているだけに、年齢や時の流れを感じたのか、なんとも言えない表情を浮かべ、ファンから「菅井兄貴の優しさが」「菅井さんの思い出」「なんかいい話」と指摘されていた。
◆ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
