将棋の第10期叡王戦五番勝負第5局が6月14日、千葉県柏市の「柏の葉カンファレンスセンター」で指され、伊藤匠叡王(22)が挑戦者の斎藤慎太郎八段(32)に勝利。フルセットの3勝2敗で制し、伊藤叡王がタイトル初防衛を飾った。また、伊藤叡王はタイトル通算2期獲得で八段昇段となった。
伊藤叡王が大熱戦を制し、念願のタイトル防衛を果たした。両者2勝2敗で迎えたフルセットの第5局は、斎藤八段の先手で相掛かりの出だしに。本シリーズでは第1局~3局でも志向された戦型だったが、決着局でも再び選択されることとなった。
シリーズを通して大熱が繰り広げられたが、第5局でも両者の強い想いが激突。形勢不明のじりじりとした攻防戦へと展開した。両者の持ち時間が1時間を切る中、ねじり合いから伊藤叡王が強く飛車切りの強襲を決断。しかし、ここから局面が大きく動き出しABEMAの「SHOGI AI」は斎藤八段側に大きく傾くこととなった。
チャンスを迎えた斎藤八段が主導権を握ったかと思われたが、伊藤叡王の闘志は衰えない。苦戦を強いられる展開となったが、斎藤八段の猛攻を受けきり対抗。斎藤八段が決めに出たかと思われたが、伊藤叡王に巡ってきた勝機を読み切り激しいシーソーゲームを制した。
伊藤叡王、斎藤八段の終局後のコメント




