大谷翔平
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―前回は投手として663日ぶりの復帰登板だった。今回2度目の登板を終えたが、投手としてまだ怖さがあるようなことはないか。

 五十嵐氏 投げることに関しての怖さはないと思う。それよりも前回の反省を生かして、今回違った投球ができるか、前に進んでいることを感じられるかを、本人も重要視しているのではないか。大谷選手は、試合前に「ライブBP」という練習で投げたときも1回目より2回目、2回目より3回目と内容、状態がどんどん上がっていた。それと同じように前回の試合での投球、今回の試合での投球で、投げ終わった後に何を修正すべきか、大谷選手は絶対に理解している。それを理解して実戦で結果を残すのが大事だ。

―実戦登板で調整を重ねるのは大谷選手ならではか。

 五十嵐氏 本来リハビリを終えた投手は練習でしっかり投げる。その後に3Aや2Aというマイナーリーグで2、3試合、もしくは4試合ぐらい投げてメジャーに上がる。準備をしっかりしてからメジャーで投げるのが普通のスタイルだ。ただ大谷選手の場合は打者としてもメジャーで出続けなければならないし、その中で調整するしかない。

 本来ならこのような調整は非常に難しいし、試合の中で状態を上げていくことを普通の投手はしないが、大谷選手はそうして状態を上げていくしかない。打者として出続けることがチームにとってもメリットがあり、出ないことのリスクも高い。チームとしても試合に出続けながら、試合の中で調整してくれるというのは非常に大きなことだ。

今後の調整スケジュールは?
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