■マスボクシングで全国制覇へ

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マスボクシング全国大会決勝の様子

 ボクシング部の仲間たちが出場する、高校生のスパーリング大会が行われた。パンチを当てる従来のボクシング。選手のサポートに回った凌久さんは「ガード上げろ、ガード上げろ」と懸命に声をかけながら、「本当は出たい…」という思いを胸に試合を見ていた。

 2024年の夏、凌久さんはマスボクシングの愛知県大会で優勝し、9月の全国大会に出場することになった。

 舞台は、長野県佐久市。凌久さんは高校生、身長165センチオーバーの階級で試合にのぞむ。大会には、小学生から70代までおよそ280人が出場。トーナメント制で一度負けたら終わりとなる。

 初戦の凌久さんの対戦相手は、岩手県代表。中学時代に全国優勝を経験した強敵だ。1ラウンド1分、3ラウンドのポイントで勝敗が決まる。第1試合は、凌久さんがポイント勝ちとなった。その後も、第2試合、第3試合と勝ち進み、翌日の決勝戦に進むことが決まった。

 初日の試合を終え、結果を智美さんに連絡する凌久さん。

「決勝までいきました あす決勝がんばってきます」(凌久さんからのメッセージ)

「あら、本当、おめでとうございます!決勝までいきました!すごいですよね。頑張った、頑張ったなって思います。あと1試合で優勝。がんばってほしい!」(智美さん)

マスボクシング全国大会・決勝当日
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