シリーズは、藤井王位の3勝1敗で推移。開幕局は対局1日目に千日手が成立する波乱の出だしから、指し直し局で正確無比な指し回しを見せた藤井王位が先勝。続く第2局では、角換わりの出だしから藤井王位の玉が「打ち歩詰め」の形で即詰みを逃れている状態となったことが大きな話題となった。
第3局では、これまでの2局とは変わり、先手矢倉、後手雁木の持久戦に。繊細な駆け引きの末に永瀬九段が踏み込んでいったが、藤井王位は受け流すように無理のない手を重ねてリードを拡大。先手の永瀬九段の弱点をピンポイントで攻めきり勝利を飾った。
しかし、8月19・20日に行われた第4局で、永瀬九段がついに反撃に成功。角換わりの出だしとなったこの一局では、永瀬九段が新構想をぶつけて中盤からペースをつかんだ。藤井王位も簡単には譲らず局面の複雑化を図ったが、永瀬九段は冷静に対応。一手争いの大激戦から最後は藤井王位の玉を即詰みに討ち取り、完勝の内容で一勝を返した。
両者の公式戦対戦成績は、第4局を終えた時点で藤井王位の29勝10敗。両者にとって通算40局目となる本局で白星をつかむのはどちらか。激戦必至の両者の戦いから目が離せない。持ち時間は各8時間の2日制。本局の先手番は永瀬九段。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




