―初めてMリーグの舞台を踏む7選手も加わった。
石井一馬(EARTH JETS・最高位戦)は注目ですね。一馬とは10数年前に一緒に研究会をやっていて、昔はいろいろなことを教えてあげていたんですけど、今、たぶん一馬は「自分の方が強い」と考えていると思うんで、気をつけますよ。逆に麻雀を教わりたいですね。
―石井さんも多井さんとの対戦を楽しみにしていた。
あいつは相当、僕に麻雀を教わっていたので。だから恩返しというか、今度は僕に教える番です。
―多井さんから「教わる」というワードは新鮮に映る。
教わるの好きなんですよ、どの道でもトップ選手は、若手からもちゃんと教わっているんです。そういうのは僕も数年前から意識しています。研究会をいくつかやっているんですけど、結構教わっていますよ。メンツは渡辺太(赤坂ドリブンズ・最高位戦)、仲林圭(U-NEXT Pirates・協会)、渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ・協会)、朝倉康心(最高位戦)、村上淳(最高位戦)だったり。その中でも若手から教わっています。
―刺激をもらえるのか。
いろいろ刺激をもらえますよ。それぞれ世代のトレンドがある。ただ、今30代でバリバリ活躍している選手が使っている技術や、発している言葉は、僕が10年前に編み出したり、どこかで発した言葉だったりする。そういうのがすごく多いんです。
彼らは自分で培った技のように言っていますけど、「それ、僕が解説でよく言っていたことだよね」というのは本当に多い。先日も解説本を買ったんですけど、「これ、俺が最初に言ったんだけどな」というのを見ました。
「牌効率」という言葉も今はみんな当たり前のように使っているけど、麻将連合の忍田幸夫さんが広めたもの。でもその事実は広まっていないじゃないですか。そういう意味だと、僕も100個くらいは編み出しているんですけどね。
一馬の解説も相当僕のオマージュだと思います。白鳥翔(連盟)が我が者顔で発している麻雀技術も半分ぐらい僕があいつに教えてきたこと。そこに対するリスペクトがないのが、ちょっと不思議でしょうがないですよ(笑)。僕じゃなかったら許されないことですよ。
―将棋の戦法みたいに「多井流」と付けておけばよかったか。
多井流と付けておけばよかったですよ。「藤井システム」とかあるじゃないですか。多井流を吸収して自分のものにしているんですよ。もっと敬意を表して欲しいですね。
今期の目標は



