渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)は責任を感じている。リーグ創設から5年連続でファイナルに進出していた“常勝軍団”であるはずのチームが、2年連続してセミファイナルで敗退しているからだ。今期は「ABEMAS、大丈夫?」というファンの不安を払拭するシーズンと見据える。心優しき笑顔のサンシャインがチームに安定感をもたらし、「大丈夫、ABEMASやれます」と世間に強くアピールする。
―昨年の振り返りから。個人としては16位(+79.4ポイント)という成績で、チームとしてはセミファイナル敗退だった。
セミファイナルはトップだけを目指して、いつもと全然違うことをやっていたので「そりゃダメな時は爆死するよな」という印象です。全部記録に残るし、自分の麻雀であることは間違いないんですけど、あれはあれでまた違ったゲームをしているような感覚でした。
―レギュラーシーズンは80近くプラスが出た。ある程度自分の麻雀が打てたのか。
中盤くらいまでチームはほぼ最下位という位置で、ほかの3人が結構苦しんでいたんですね。私はその時点ではトップを目指す打ち方をしているんですけど、踏ん張っていた感じでした。
その後に白鳥翔(連盟)さんが復調して、自分たちがボーダーの上に行ったんです。そこからもいろいろな悩みが増えました。やっぱり自分がトップを取るよりも、ラスを引かない方が下に潜らなくて済むから、押し引きが控えめになる場面が逆に増えました。
それはチームを落としたくないという条件戦の気持ちでやっていたんです。なので、レギュラーを戦う中でも打ち方は結構異なっていました。3パターンに分かれていたかなと思います。最初はトップを目指して、自分が引っ張らなきゃいけない。中盤を過ぎて順位が浮上した時は、ここから落ちちゃいけないことを意識して、守備的に打ちました。
最後は多井隆晴(RMU)さんから「絶対に4着回避率のタイトルを取ってこい」と言ってもらって、さらに守備的になりました。それが同時にチームのセミファイナル進出に近づくことになるはずだと信じて打っていました。
昨シーズンは個人で初タイトル



