自民と組んだ理由。創価学会の牧口常三郎初代会長は、治安維持法で捕られて獄中死。2代目の戸田城聖会長も投獄されたことがある。戦後も第3代池田大作会長が、公職選挙法違反の疑いで、警察に逮捕・勾留された(その後に無罪判決)。新進党時代の自民からの執拗な宗教攻撃から身を守る必要性が、自民との連立につながったと指摘される。

 加えて、小選挙区での選挙協力だ。1人しか受からない小選挙区制で、少数政党が安定して議席を得るには、自民党のような大政党と組み、選挙協力をするしかない。自公連立が誕生したきっかけをたどれば、政策よりも「与党で居続けること」「組むことで選挙に勝てるか」が基準となって26年間続いた。

 2014年、安倍政権下で他国が攻撃されたときに助太刀する集団的自衛権の一部容認を含む安保法制の閣議決定・法改正でも、公明の理念とは真逆の法案だったが、当時の山口那津男代表は「政策の不一致で連立離脱はない」と断言するなど、自民への協力を惜しまなかった。

創価学会内部で不満が募る
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