将棋日本シリーズJTプロ公式戦準決勝第2局が11月9日、大阪市の「インテックス大阪」で行われ、永瀬拓矢九段(33)が佐藤天彦九段(37)に89手で勝利した。この結果、永瀬九段は11月23日に行われる決勝戦・関東大会で、藤井聡太竜王・名人(王位、棋聖、棋王、王将、23)と対戦する。
タイトル経験者同士が激突した準決勝第2局は、永瀬九段が白星を飾った。力戦の相居飛車戦に進んだ本局は、激しい攻め合いに発展し永瀬九段が先に抜け出すことに成功。永瀬九段が厳しく攻め立ててリードを広げると、手堅く押し切り現代将棋ならではのスピーディーな将棋を制した。
勝利した永瀬九段は、「こちらが雁木に対して急戦を仕掛けていく将棋でとても激しい展開になった。封じ手あたりは後手の手も広いところがあり、判断が難しい将棋なのかなと思っていた。この将棋は一手間違えるとすぐにひっくり返るので、まだまだ山はあると思いながら指していた」とコメント。敗れた佐藤九段は、「中盤の封じ手あたりが非常に難しいと思っていたが、その後のこちらの構想がまずかった。中盤から終盤に入るあたりで決定的な差を付けられてしまい、勝負どころを無くしてしまった。反省の一局になってしまった」と語った。
永瀬九段、佐藤九段の終局後コメント




