そして、千葉県の別の地域でも、同様に迷惑行為が解決しない事態が発生しているという。

「市とか保健所の対応に非常に困っています。どこに言っても助けてくれない。保健所としては『指導権限がない』と」(千葉・某市、民泊施設の周辺住民)

 その理由を管轄の保健所に聞くと「(旅館業法に基づく民泊なので)旅館業法に基づく衛生面を中心とした指導しかできない。事業者に対しては、苦情は伝えている。対応を強制することはできない」との回答だった。

 この民泊施設に管理人は常駐していないため、迷惑行為が発生した場合、警察などへの通報は近隣住民が行うしかない。「半ば『私たちが管理人なの?』みたいな。都度通報したり、夜遅かったり朝早かったり、本当に迷惑しています」(千葉・某市、民泊施設の周辺住民)

 海外から来た客の中には、隣地への侵入が違法であるとの認識が乏しい人もいたという。

「住宅街に管理人が誰もいないのに、そうやって海外の人を泊めるとか、もう根本的に無理なんだと思います。制度的に」(千葉・某市、民泊施設の周辺住民)

住民にコストを押し付ける「不合理な仕組み」
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