■刑務所で殺害された“犯人”

福迫雷太受刑者(1994年8月16日 羽田空港)
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「どうか助けてください 毎日今夜寝て明日無事起きれる保証など無い囚人だらけの生活 辛く淋しく そしてくやしいです」(福迫受刑者からの手紙)

 18年前、過去の事件を取り上げる企画のために、アメリカで服役していた福迫受刑者に手紙を送った番組ディレクター。そこから文通がはじまり、42通の手紙を受け取っていた。

 福迫受刑者が殺害されてからおよそ3カ月後、ディレクターは福迫受刑者が収容されていたハワイの刑務所へ向かった。刑務所はホノルルの市街地から6キロほど離れた山間にあり、車で約20分の場所だ。

 その4年前に福迫受刑者はアリゾナ州の刑務所から、ハラワ刑務所に移送され、その直後、ディレクター宛てにビデオメッセージを送っていた。

「6カ月から12カ月の残りの命と伝えられて、ハワイに急きょ送られたので、いまハワイの刑務所にいるんですけど、まだ治療もトリートメントも手術も何もされていない状態で」

 福迫受刑者はおよそ7年前からがんを患い、何度も手術を受けていた。がんの進行とともに治療費も増加し、比較的医療費の安いハワイに移されたそうだ。

 2022年5月に福迫受刑者から届いた最後の手紙にはこう綴られていた。「僕は近々2回の手術に入り入院します のうしゅようのせいで右手が中々うまくつかえません、多分とても読みづらいと思いますが、どうか近況お知らせください」。

 この頃、福迫受刑者はすでに余命いくばくもない状態だった。そんな彼を、誰が何の目的で殺害したのだろうか。地元のメディアは、福迫受刑者と同じ部屋に収容されていた38歳の男が、持っていた刃物で福迫受刑者の首などを刺し殺害したと報じた。この事件の3日前、福迫受刑者と面会したという男性を訪ねた。

彼が殺害された原因について心当たりがあるという弁護士
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