■「死にたさとともに生きていく」

みたらし加奈氏
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 臨床心理士で公認心理師のみたらし加奈氏は、死にたいバーについて「いい取り組みだ。死にたい衝動は理論上、一定期間を過ぎるとピークアウトしていく。その際に居場所を作ることは良い」と評する。一方で「個人的に心配なのは、ひるねさんが自分をケアする道筋を見つけられているか。自分自身がつぶれてしまえば、すべてがつぶれてしまう」と気づかう。

 これにひるねさんは、「双極性障害を抱えていて、元気な時と、落ち込んでいる時がある。今は元気だが、落ち込んだ時の対策がバッチリできているとは答えづらい。通院はしているが、運営を手伝ってくれる仲間とともに、1人で抱え込みすぎないようにするしかない」と返した。

 カンニング竹山は「『死にたい』にも程度がある。落ち込んでいる時も、少し明るくなっている時もあるが、一番大切なのは、ちゃんと話を聞いてあげること。誰かに言いたいが、身内には言えないこともある。それを1つずつ吐き出させてあげると、少し変わるかもしれない。一度ではなく、ずっと聞いてあげることが大切なのではないか」と考えている。

 みたらし氏は「しんどい気持ちを抱えている人は、人の顔色に敏感だ。『死にたい』と勇気を出した時に、動揺した相手の顔を見ると、『言っちゃいけないんだ』となる。そこで『なんで死にたいと思っているの?』と聞けば、重たいものを一緒に持ってもらっている感覚になるため、試してみてほしい」とアドバイスする。

 そして、死にたいバーの存在意義として、「死にたさとともに生きていく。人生のしんどさや重さと一緒に生きていく。その余白を作るためには、いろいろな場所があっていい。ただ時に、脳内ホルモンの影響で認知がゆがめられ、死にたい方向へいくこともある。その場合は、適切に専門機関に渡してあげよう」と語った。

(『ABEMA Prime』より)

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