今回5時間半に及ぶ閉じ込めで、SNSでは「トイレどうしてたのかな?」「小さい子もいたのに、さすがに5時間半もトイレに行けないのはかなり地獄」といった声も寄せられている。

 2008年7月に着工した東京スカイツリーは2012年5月に開業。建設中には東日本大震災を経験した。エレベーターには水や簡易トイレなど非常用の備品があり、今回の事故では実際に水は飲まれていたという。スカイツリーに備え付けられていたタイプは、省スペースで設置できる“キャビネット式”防災用品だ。

 キャビネット式も取り扱いつつ、洋式トイレにもなる“エレベーターチェア”を開発した、エィアンドエィティー社に何が入っているのか聞いてみた。マーケティング本部の黒石敏夫課長は「使い方は製品中央にある『非常時押す』、こちらのボタンをぐっと押し込む。そうすると蓋のロックが外れ、これを上に持ち上げて開ける」と使い方を説明。

 中身は水やクッキーなどの食料品やLEDランタン、寒さをしのぐアルミブランケットや、熱中症対策として冷却バンダナも。そしてトイレグッズは吸水性ポリマー付きの袋、トイレットペーパー、消臭剤。トイレの使い方はトイレ袋をチェアーに被せ、その上から白い座面をセットする。

 これでトイレは完成し、このまま用を足すことができるのだが、同社の製品の特長は「目隠しにもなるアルミブランケット」が使用できること。黒石氏は「ここ数年のトレンドになっている、女性目線での防災というのは結構言われる。女性目線で見ていくと、見られるのも嫌だし、(人が)見えるのも嫌。目隠しがあると最低限だけど『あると一安心だよね』というお声をいただいて」と語った。

 国土交通省は防災キャビネットの導入を全エレベーターに推奨しているが、黒石氏によれば全国的に防災キャビネットの普及は進んでいないとして、さらなる普及を目指したいという。「首都直下地震の被害想定見直しがかけられて、最大2万台を超える『閉じ込め』に繋がる停止が起き得る。救助を待てるように検討していただきたい」(黒石氏)

(『ABEMA的ニュースショー』より)

この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(9枚)