■なぜぬいぐるみを?背景にある「母親の育児放棄」と「サルの習性」

飼育員の宮越峻平氏
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 そもそも、なぜパンチくんはぬいぐるみを抱えているのか。飼育員の宮越峻平氏は次のように説明する。

「ニホンザルの赤ちゃんは、お母さんに抱きつく習性がある。その中で筋力とか握力を養う。今使っているぬいぐるみ以外にタオルとかキリンのぬいぐるみを試したが、オランウータンのぬいぐるみが毛足が長くて、パンチくんがちょうど掴みやすかった」

 パンチくんは生後間もなく母親から育児放棄され、飼育員によって人工保育で育てられることになった。その際、お母さんの代わりとして与えられたのがオランウータンのぬいぐるみだったのだ。今では母親がわりのぬいぐるみがネットでは“オランママ”と呼ばれ、パンチくんと一緒に世界中の人から見守られている。

 今年1月からは、サルの群れに戻る訓練を開始。最初は仲間に受け入れられず苦労したものの、少しずつ仲間との距離が縮まり、ぬいぐるみを置いて過ごす時間も増えてきたという。

 宮越氏は「今後は群れに馴染んで、ぬいぐるみも卒業して。来たお客さんが『あれ?どれがパンチだろうね』というくらい馴染んでもらえたらいいと思う」と語った。

 こうした動物園のサポートに対し、SHELLYは「最後のコメントがすごくジーンと来た。過去1番来客数も多くて、世界中から注目されている状況の中で、みんなが『どれがパンチくんなんだろう』と思うくらいまで、パンチくんに馴染んでほしいって。本当に動物への愛情を感じる」とコメントした。

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