■とばっちりで…パソナから突然の契約打ち切り宣告
なぜ雇止めが起きたのか。都の事業で雇止めにあったAさんに話を聞いた。
「突然『4月からあなたたちはもう働く場所がないんです』という形の宣告を受けた」(Aさん、以下同)
国家資格であるキャリアコンサルタントの資格を持つAさんは、東京都の就職支援事業に、この事業を受託したパソナの契約社員として携わっていた。
「就職活動している方の支援をするということで、面接練習をしたり、応募書類を添削していたり、大きく言えば人生の転機も含めて相談に乗る」
しかし、去年秋、突然の契約打切りを宣告される。
「私の場合はまだ(契約期間が)1年以上残っていました。本当に言葉が出ないというか。なぜ自分にそういうことが起きたのか理解ができなかった」
きっかけとなったのは、特定技能の習得支援などを行う東京都の事業で発生した、不正アクセス事案だ。この事業を受託していたパソナの従業員が、業務用PCで銀行のATMを検索していたところ、誤って詐欺サイトに接続。従業員は画面に表示された指示に従い、リモートアクセスツールをインストールしてしまったため、利用者800人分の個人情報が一時、外部から閲覧可能になった。
Aさんが従事していたのは、不正アクセスがあった事業とは別の事業だ。しかし、パソナ自体がこの件で東京都から9カ月の指名停止処分を受けたため、Aさんの関わっていた事業についても4月以降の受託ができなくなり、その影響で契約の打ち切りに至ったとみられる。
「(影響を受けたのは)かなり多いですね。100人以上にはなりますかね。衝撃だったと思います。『また良ければ働いて』と言われていたものですから。私もすごく尊い仕事させてもらっていると思っていましたから、『ぜひお願いします』とそういう返事をして、その後ですからね」
「また一緒に仕事をする機会もあると思うと声は上げづらかった」
