■原油の調達、今後の見通しは
サプライチェーンについては、「川上から川下の工程が、今まで把握できていなかった。地域によって異なり、精製部分はブラックボックスだったためだが、安全保障上、可視化・透明化する必要がある。確保できても価格が上がる可能性もあるため、物価安定のためにガソリンと同様の補助金投入の議論も出てくるだろう」とした。
ホルムズ海峡封鎖の余波はどうか。「4月は前年同月比で、約2割をホルムズ海峡以外から調達しており、5月には半分を超える。ただし、アメリカ東海岸からだと60日程度かかり、約20日のホルムズ海峡より、輸送コストは高くなる」。
流通面では、ひとつの問題として「転売」がある。「板金塗装業者はナフサがないと仕事ができず、このままではつぶれてしまう。通常の価格に戻っても、買ってくれる業者がいなくなるため、資源エネルギー庁は『誰に売るのか』と徹底的に確認している」。
加えて、板金塗装業者は、保険会社との関係もあり、価格決定権を持ちづらい。「コストが倍になれば、売価も倍になる社会を作らないといけない。価格転嫁率は四半期ごとに上がってはいるが、『転嫁できている』という人は5割程度にとどまっている。保険の話も含め、やらないといけない」。
イラン情勢の先行きが見えない中では、「いま日本ができるのは、少し高くなっても、ホルムズ海峡以外からの調達を増やす努力だ。LNG(液化天然ガス)や電気は約93%がホルムズ海峡以外から来ている」と解決策を示す。
しかしながら、「同じ“石油”でも、産地や工場によって、得られる成分はバラバラだ」との実情もあるため、「我々ができる努力としては、そもそもの原油量を増やし、目詰まりを人海戦術で解消することだ」とした。
(『ABEMA Prime』より)

