■「自己責任」の老後…都市部と地方で環境は違う?
一方で、退職金制度を維持するメリットも存在する。酒井氏は「退職一時金には『退職所得控除』という非常に手厚い税制優遇がある。例えば30年勤務すれば1500万円分が非課税になる。単純に給料を月10万円増やしても、税金や社会保険料で引かれるため、手元に残る額を考えると退職金の方が有利な場合もある」と解説した。
老後の備えはどうすればいいのか。プロデューサーの若新雄純氏は、「転職が容易で資産運用も選べる都市部の人には自己責任論が馴染むが、地方にはそこまでのインフラも選択肢もない。真面目だが不器用な人や、地方のインフラを担う人のためには、老後を保証する仕組みも必要ではないか」と一律の廃止には慎重な姿勢を見せた。
タレントの山崎怜奈は、「選べるようになるのはいいことだが、個人事業主は本当に守られていない。iDeCoなどはあるが、そもそも60歳まで個人事業主でいられる保証もない」と、組織に属さない生き方の不安定さを吐露した。
これに対し、薄井氏は「組織の中の個人の方が絶対に楽だ」とした上で、「ビジネスはビジネス。会社に退職金や年金の保証を求めるのは資本主義ではない。稼ぐのは企業の仕事だが、セーフティーネットを用意するのは国の仕事だ」と公助と共助、自助の境界線を明確にすべきだと説いた。
(『ABEMA Prime』より)
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