■中間選挙への危機感と中国の“したたかな”勝利
ボーイング機の購入も半導体も、期待通りの成果には結びつかなかった可能性がある今回の会談。それでもトランプ氏が目に見える商談の成果に強くこだわった背景には、来る秋の中間選挙への危機感があるという。
「トランプ関税、イラン戦争でガソリン価格が上がっていて、今のところ共和党は(中間選挙で)『かなり苦戦するんでは』と言われている。そうした中で米中首脳会談ではアメリカの有権者に対して、具体的な“ビジネス上の果実”を勝ち取ることが今回トランプ氏の目的になった。そういうアメリカの事情を中国はよく見ていた」
アメリカが国内向けにわかりやすい成果を求めたトランプ氏。その一方で、中国はこの会談をどう位置づけていたのか。
「中国にとってはこの会談自体が成果。まず冒頭に非常にセンシティブな課題、中国の最大の関心事である台湾問題を持ってきて、『台湾の独立と東アジア、台湾海峡の安定・平和は両立しない』『台湾問題にアメリカは口を出すな』という形でけん制して始まった。トランプ氏はそれに反論することもなく会談は進んでいった。中国にとっては米中2大国、いわゆるG2の2つの大国が牽引していく世界の到来。今後、米中どちらがより主導権を握っていくのかに関して、『中国なのではないか』と印象づけるような会談の構成作りに成功した」
分断するアメリカメディアと冷めた国民の反応
