統計情報「等」の、「等」の字を問題視
そして、統計情報「等」の、「等」の字を問題視。「『等』の1文字がAI開発から疫学調査までほぼ無制限に個人情報を吸い上げることを可能にする抜け穴になっている」と指摘したうえで、「携帯電話の位置情報や端末番号、氏名や病歴を含む新型コロナウイルスの疫学調査データも特例の対象となるのか、そしてこれは国が都合よく使うための包括的な授権規定ではないのか」と問いただした。
松本大臣は「本特例の対象となる個人情報等の範囲については限定を設けていません。携帯電話の位置情報や新型コロナウイルスの疫学調査データについても、個人情報等に該当すれば本特例の対象となります。他方、本特例はデータの提供元及び提供先に各種の義務が課せられており、個人の権利利益を十分に保護した上で活用される制度となっている」と説明、「このため国が都合よく使うための包括的な授権規定とのご指摘は当たらない」と答弁した。議場からは「やりたい放題だな」とのヤジが飛んだ。
郡山議員はさらに「病院にかかっている患者さんの病歴が本人の知らないままAI開発企業に渡るということが本改正案の下で起こり得るということでしょうか。しかも氏名、住所、病歴が一体となったデータが事業者に渡った後、氏名を消すかどうかは事業者の安全管理義務の中で適切に判断するとのことです。法案には識別子削除の義務規定は書かれているのでしょうか」と追及。議場からは「おかしいよ!」などのヤジが飛んだ。
松本大臣は「AI開発等においては識別子と呼ばれる氏名等の情報が必要である場合や、データが構造化されておらず氏名等を削除することが技術的に困難である場合があること等から、本法案の規定上、提供元に対して一律に氏名等の削除を行うことは求めていません。ただし、本法案においては提供先がAI開発等の目的で取り扱う必要がある場合と規定されており、不必要に氏名等を提供することは認められません。また削除が技術的に困難でないにも関わらず不必要な氏名等を提供する場合、課徴金の対象となり得る旨も規定されています」と答えた。
郡山議員はさらに「病歴等の要配慮個人情報についてAI開発目的での本人同意なく取得・提供を認める規定を、少なくとも氏名・住所等の識別子削除を法律上義務付ける形に修正する意思はあるか」と迫った。
松本大臣は「AI開発等を行う場合においては、氏名等を含むデータの処理が必要な場合や、氏名等をあらかじめ完全に削除することが技術的に困難な場合があり得るため、氏名等の削除を一律に義務付けることは適切ではない。また本特例においては、提供元が必要な要件を満たさない氏名等を提供することは認められず、提供先には適切なデータの管理を担保するための各種の義務が課せられており、義務違反に対しては個人情報保護委員会において適切な権限行使がなされることから、本特例は個人の権利利益の侵害の恐れが十分に低い制度だ」として、法案の修正を否定した。
郡山議員「高市総理ご自身がその懸念を把握しておられない」
