将棋の「伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦七番勝負」第5局が8月26、27日の両日、徳島市の「渭水苑」で行われ、藤井聡太王位(竜王、名人、棋聖、棋王、王将、24)が挑戦者の伊藤匠二冠(叡王、王座、23)を93手で下した。この結果、シリーズ成績を3勝2敗とした藤井王位は、タイトル防衛と王位戦7連覇に向けて大きな「王手」をかけた。
シリーズ成績2勝2敗のタイで迎えた注目の徳島対局は、序盤からプロすらも驚かせる展開となった。両者の対戦で頻繁に見られる角換わりの出だしから、後手の伊藤二冠が第1局、3局に続き右玉を採用。これに対し、先手の藤井王位は金寄りの新構想を披露し、陣形は前例のない雁木風の激しい力戦へと突入した。解説陣から「セオリーを無視したすごい発想」「升田幸三賞にも値する衝撃的な一手」と絶賛された藤井王位の革命的な指し回しにより、序盤から先手が主導権を握る展開となった。
深い研究と独創的な構想でペースを掴んだ藤井王位に対し、伊藤二冠も持ち時間を投入し、苦しい長考に沈みながら必死に活路を模索した。しかし、藤井王位は自らの玉頭の歩を捨てて攻め込むなど、最後まで緩みない強烈な攻めを展開。リードを拡大しながら伊藤二冠の粘りを断ち、見事に本局を制してシリーズ制覇に勢いを付ける重要な3勝目を手にした。
藤井王位、伊藤二冠の終局後コメント




