チームが最下位に沈む中でも、EARTH JETS・石井一馬(最高位戦)は最後まで個人タイトル争いに加わった。それでも、2年目を迎える今、本人の口から真っ先に出てくるのは自身のタイトルではない。「このメンバーでずっとやっていきたい」。苦戦する仲間には、自分のマイナスをチームへの迷惑だと思わず打ってほしいと伝え続け、自身の対局以上に仲間の応援で疲れることさえあったという。新しく集まった4人を「運命」と表現する石井にとって、今期何より譲れないのはEARTH JETSのレギュラーシーズン突破だ。
―チームとしては苦しい成績が続いた一方、個人では最後までタイトル争いに加わった。
個人的には満足のいくシーズンだったかなと思っています。チームは苦しかったですが、自分の結果としてプラスで終えることができました。トップもふんだんに取れましたし、恵まれていた部分もあったと思います。
Mリーグという舞台で緊張感のある状態で対局に臨みながらも、自分の麻雀を出せたというのは満足している部分です。勝負事ですから、ある程度の緊張感がないと成り立ちません。緊張によって自分のやっていることがしっちゃかめっちゃかになるような状態にはならなかったですね。
―苦戦していたチームメイトについては、どのように見ていたか。
100、200ポイント負けているくらいなら、まだ取り返せるし、自分の麻雀を曲げて負けているわけでもないので、それほど心配はしていませんでした。ただ、300、400ポイントと負けてくると、やっぱりメンタルに来るんですよね。初年度にMリーガーに選んでいただいて結果が出ない。その中でもかなり悪い結果を引いてしまっているので、そこからは慰める方向にしていました。
でも、慰めても何の解決にもならないんですよ。本人が勝たないことには始まらないので。負けたことで「自分の麻雀ができなくてチームに迷惑をかけている」と思ってほしくなかったんです。チーム戦ではありますけど、麻雀を打つ時は一人です。自分のポイントがチームのポイントに加算されることは変わりませんが、迷惑をかけているという気持ちを持つと麻雀が弱くなると思ったので、400負けていようが500負けていようが、今から始まる一戦を打つ気持ちでいてほしいということはずっと伝えていました。
負ければ嫌な気持ちになるんですよ、人間ですから。そこはみんなで話しながら、麻雀の話もしながらやっていましたね。
―監督は、選手にとってどんな存在だったか。
監督はEARTH JETSが大好きで、麻雀が大好き。いついかなる時でも応援してくれて、「まだ諦めるなよ」という気持ちを選手に伝えてくれる方です。そういう意味では、選手の元気の源になってくださる方ですね。熱血という感じです。
―オフシーズンの勉強会では、シーズン中とは違った話もするのか。
麻雀に関する話はいつも変わらないですね。シーズン中だからといって選手に忖度して、本当は正しくないものを「これはしょうがなかったよね」と言うことはありません。
麻雀はダメなものはダメだし、いいものはいい。ただそれだけです。いい選択をできるポテンシャルがある選手が揃っていると思っているので、ダメだったことは伝えて、次に同じシチュエーションになった時に同じ選択をしないようにする。それを続けています。
―同時期にMリーグへ入った選手が活躍していたことは意識したか。
競争社会ですから、自分より勝っている人がいたら気にはなります。ただ、こんな言い方をしたら冷たいかもしれませんが、石井一馬は石井一馬であって、下石さん(BEAST X・下石戟)ではないし、永井さん(EX風林火山・永井孝典)でもないわけですよね。他人と比べても、あまり意味はないです。その人にはなれないので。
ただ、皆さんがMリーグを見てくださっている以上、人の上に行きたいという気持ちはあります。僕も勝負師の一人ですから。永井さんがめちゃくちゃ勝って、そこに下石さんが追いついていくのを見て、「あそこに混ざりたいな」とは思っていました。
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