ドラフト会議は、球団の思惑と選手の人生がまさに交錯する場所。最も有名なドラマが「KKドラフト事件」だろう。1985年、巨人入りを熱望していたPL学園の清原和博選手。相思相愛かと思いきや、指名されたのは同じPL学園の同級生、桑田真澄投手だった。清原は会見で涙し、西武に入団した。後年、清原は巨人に移籍し、2人は再びチームメイトになった。
各球団のスカウトにとっても成果が問われる運命の一日となるドラフト会議。ヤクルトで30年以上にわたってスカウトを務め、数々の有名選手を発掘した"伝説のスカウト"片岡宏雄氏は「普通、ほとんどのスカウトは監督の言うことを聞く。ところが僕は『うちへ来れば(試合に)出られるし、絶対にうちへ来い』と約束をしてしまった」と、古田敦也選手獲得の裏側を明かす。