昨シーズン11勝(7敗)を挙げた横浜DeNA左のエース・今永昇太が苦しんでいる。
今季、「肩の違和感」により開幕を2軍で迎えた今永は、先月24日の対広島4回戦で今季初登板・初先発を果たすも5回7失点(自責点3)と崩れ、自身の復帰を白星で飾ることはできなかった。2度目の登板となった1日の対阪神3回戦もまた、試練のマウンドとなった。4回を投げて被安打10、6失点。いずれも本調子とは言い難いエースの姿がそこにはあった。
そんな今永に「この際、8月まで休んでもいい」と話し、完全治癒・完全復活を勧めているのが、自身も肩の痛みで現役引退を余儀なくされた野球解説者の川崎憲次郎氏だ。
「問題の場所が“肩”というのが気になるんです。肘ならば完治さえすれば、100%の力が発揮できますが、肩は一度やってしまうと『本当の自分、100%の自分』が出しにくくなってしまう。今永投手はまだ24歳と若いだけに、肩の痛みや違和感には慎重を期して欲しいですね。仮に今は少々の無理が利いても、後々になって跳ね返ってきますから」と、自身の苦い経験を踏まえて将来のある今永を気遣った。
さらに川崎氏は、「1軍のマウンドに上がるということは、チームの勝敗に直結するということ。その結果、それまで抑えていた“最後の一押し”が無意識に働いて、症状が悪化するというケースはよくあります。昨年日本シリーズを経験した横浜DeNAは、今年も上位争いをするでしょう。そのとき、今永投手の力はペナントレース終盤の9月、10月のクライマックスシリーズで必要になります。幸い今は、若い投手がチャンスを掴んで頑張っている。8月まで2軍でしっかり調整をして、痛みや不安を“限りなくゼロにして”戻ってくるという選択肢もあると思います」と続けた。
昨シーズン31勝を挙げた3本柱「今永、浜口、ウィ―ランド」。その最後の1ピースである浜口が、2日の対阪神4回戦で戻ってくる。チーム、ファンが待ち望んだ投手王国の完成を間近に控え、横浜DeNA・ラミレス監督はどのような決断を下すのか注目したい。
(C)AbemaTV